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    これだけは知っておきたい遺言書の基本②

    2018.01.04

    ①自筆証書遺言

    遺言者が、その全文、日付及び氏名を自署し、押印して作成するものです。

    ◇メリット

    三種類の遺言書のなかで、最も手軽に作成できる点にあります。自分一人で作成できますし、きちんと自分で保管すれば他人に内容を知られる心配もありません。また、公証人の認証や証人の手配も不要なので、特別な費用もかかりません。

    ◇デメリット

    専門家が作成したものではないので、法的要件に不備があり、せっかく作成しても無効となる可能性があります。自分で保管しないといけないので、紛失の恐れも考えられます。

    また、遺言書を開封するには検認手続をしないといけません。検認とは、相続人立会いのもとで家庭裁判所が遺言書を開封し、遺言書の内容を確認することです。検認手続をしないと無効ということではなく、あくまで遺言書の偽造・変造を防ぐ意味合いです。

     

    では、作成する際の注意事項をいくつかご紹介します。

    (1)自書

    手を用いることができない人は作成できないわけではなく、口や足を用いて作成しても自書になります。また、遺書の全文、日付および氏名をカーボン紙を用いて複写の方法で記載することも、自書の方法として認められています。逆に、タイプライター、ワードプロセッサーや点字機等を用いたものは自書ではないため無効です。同様に、テープレコーダーで録音されたものも無効となります。

    (2)日付

    日付の表示は、特定できる記載であればよく、遺言者自身の「還暦の日」や「第〇〇回目の誕生日」でも差し支えないですが、「昭和〇〇年〇月吉日」は無効です。

    (3)氏名

    姓・名を記載することが原則ですが、遺言者との同一性が示される場合は、氏もしくは名のみでもよく、また、通称、芸名、雅号、屋号、ペンネームなどでも構いません。

    (4)押印

    押印は、実印でなくても、認印や拇印・指印でも問題ありません。

    (5)その他

    共同遺言(2人以上の者が同一の証書でする遺言)はできません。さらに、一度遺言書を作成したとしても、再度内容の異なる遺言書を作成することで、内容が抵触する部分に関して、後の遺言書で前の遺言書を撤回することが可能です。前の遺言書は、完全に無効となるわけではなく、抵触する部分以外は、引き続き有効となります。

     

    (次回は、残りの公正証書遺言と秘密証書遺言についてご説明します。)